Garage Coffee

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ようこそガレージ・カフェに!

サクラモータークラブへ入会したてのマスターがこのガレージを初めて訪れたのは、今からおよそ3年前である。、マスターはドライブ好きだけれど、古い車に乗るよりも、出来れば最新式でスポーツタイプの車に乗りたい方だった。実際は先に立つものがなく、ごく平凡な中古車に乗っていたのだが。そういう次第だから大凡、クラッシックカーを所有し、愛好するこのクラブの中では居心地の悪いメンバーであった。

何故、マスターがこの居心地の悪さに関わらず、3年余りもクラブに居座り、ガレージ・カフェのマスターを続けているのか。彼はドライブも好きではあるが、オーディオという、今やガラバゴス島に生息するオオトカゲとどちらが早く絶滅するかいう趣味の持ち主であった。ガレージに足を踏み入れた瞬間、まさしくそこはガレージであり、モータークラブの事務局という名に相応しく、英吉利生まれの貴婦人が鎮座されていた。


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英吉利紳士との出会い

当然、ガレージは埃っぽい。概して、立派なガレージも隙間の多少はあるものである。手作りというだけで有難がるこのご時世、このガレージは正しく手作りガレージの一級品であり、故に、埃っぽいを通り越し、建物の中は砂埃で覆われていた。壁際に並んでいるスチール棚に木製の立派な箱が横たわっている。よく見るとスピーカーのようだ。かなり大型である。作りの良さから由緒あるものと思われる。なんとそれは、マスターの青春時代からの憧れであった英吉利紳士、銘器「タンノイ」だった。それにしてもこれはどういうことか。フロアーにも置かれず、棚に突っ込んどくとは。


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ガレージ・カフェがオープン

当然、紳士は紳士の居場所があり、それ相応の処遇が求められる。こうしてガレージ・カフェがオープンした。貴人へのマナーを身に着けているマスターは自らアンプやパソコンを持ち込み、コーヒーメーカーまで持ち込んだ。鈴木章治のクラリネットが過ぎ去った刻を語り、コーヒーの芳香が英吉利生まれの貴婦人をつつみこむ。

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あれから3年余りの刻が過ぎ去り、このガレージ・カフェを愛するひと癖、ふた癖ありそうな輩が、今日も、コーヒーカップを片手に取り留めない話の花を咲かす。クラブのメンバーも、隣のソバ屋でソバを打っている輩も、通りすがりの物好きも、コーヒーを味わいながら薀蓄に耳を傾ける。

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ちょっといい話をあなたにも

斎藤さんには英吉利生まれの貴婦人との馴れ初めを。ガレージで前原さんが孤軍奮闘、ベンリー号は便利ですか?イタリア生まれのおしゃれなオートバイ、笠井さん照れませんか?殿様の血筋を引く堀田さん、火曜サスペンス劇場を彷彿とさせるミステリー、あの赤いバラの秘密をぜひ。


ここはガレージ・カフェ。
コーヒーの芳香と会話をお楽しみください。

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